全盲者の不動産賃貸借契約の弊害
目が悪いと、通常と同じ人の社会的地位や経験、収入があったとしても、ふとしたところで差別的取り扱いを受けることがある。
その最も最たる例が不動産賃貸借契約だ。貸主に目が悪いことを説明すると、段差があるけど大丈夫か、うちはバリアフリーじゃないけど大丈夫か、そもそも目が悪い人には家を貸していないなどの言葉が返ってくるのが現状だということを、この前まじまじと感じた。これらは目が悪いこととあまり関係ない理由を連ねてるに過ぎないし、まだまだ社会の理解が進んでいないことを感じる。
こんな断り方をする貸主にきちんと説明して契約をしようとする気になれないのが当然。こちらから願い下げだ。
自分は一人暮らしをして10年になるが、階段で転んだこともなければ、梶を出したことだってない。泥棒に入られたこともない。すごく気を使って生活している。だって、目が悪いからだめだったんだねって言われるのが一番嫌だからだ。
こうした事情を踏まえると、民間で賃貸契約をするよりも、URなどの公的機関がやっている住宅を借りるのが良いのかなと思っている。
障がいがあると、思わぬところで障壁画ある。是非このような誤った偏見はなくしたいけど、いちいち一人一人の貸主に説明していると日が暮れてしまうので、何か良い方法はないだろうかと思う。
この悲痛な叫びが、きちんと社会に浸透し、誤った理解がなくなることを祈っています。
音声で操作を読み上げてくれる炊飯器の釜がわれてしまいました。損失額は意外に大きい
炊飯器の釜を洗って、キッチンに置いていたら、何かのタイミングで、床に落下。
そして、釜がわれてしまいました。炭の釜だったので、壊れやすいとは思ってたんですが、こんなにも簡単に壊れるとは。
新しい炭の釜を購入するためには、なんと2万円を支払わなきゃならない。もう勘弁してよー。
音声読み上げがついた、安い炊飯器があればなー。なんで、音声読み上げがついた炊飯器で、こんなに価格の高い物しかないのかな。
ちなみに、新品の同機種は9蔓延。中古は4蔓延。なんて高いんだー。
絶対に間違えてはならない漢字変換、それは胸と旨
先日漢字変換は全盲にとっては難しいという話を書きました。
その後、自分はしっかりとできているか注意深く確認してたところ、旨と書くべきところを、胸と書いていたメールを発見!ちーん
オフィシャルなところに送るメールじゃなくてよかった。旨は間違えたらやばいと思うし、しっかりと今後も聞き逃さないように音声読み上げソフトを駆使したい。
ちなみに、音声入力はすごく便利だから、ぜひお勧めします!本来なら間違えようのない漢字変換、視覚障がい者は簡単に間違ってしまうこともある
本来なら、間違いようのない漢字変換であるが、全盲だと間違ってしまう。それは何故かと言うと、日常生活において、漢字を目にすることがあまりないからという理由と、基本的には、タイピングを画面読み上げソフトで行っているため、音だけで漢字の変換をしているので、時々区別がわからなくなって、気がつかないままに謝って漢字を使ってしまっていることがあるからだ。
これらは、目が見えている人なら、容易に視覚的に分別がつくだろう。文章を読み直したりして、おかしな感じはすぐに訂正することができる。一方で、目が見えないと自分の書いた文章を読み直すのは、やはり音声ソフトを使って聞いて確認するので、どう音異義語がある場合などは、漢字の間違いに気がつかないまま、その文章を完成させてしまうのだ。
だから、私がこうして書いているブログにも、多くの漢字の間違いがあるのだろうか。だけど、それに気がつかないままに、私は投稿を繰り返している。なんとも悲しい現実だ。
だから、仕方ない。仕方ないと思うのか、最後まで完璧にやろうと頑張ってやるのか、どちらが良いのだろうか。私はある程度は仕方ないと思うけれど、通常の人であれば、そうは思わないかもしれない。皆さんの中にも、漢字の間違いをする人は、確認不足の、知識のない人だと感じる人もいるかもしれない。一方で、視覚障害の人が漢字を間違えた時にも、同じように感じてしまうのかもしれない。
だって、当事者にしかわからないなんとも悲しい現実でもあるからだ。健常者の人にとっては、視覚障害者で、音声ソフトを利用して、音声だけで漢字を変換していることや、普段から漢字を書かない資格障害者の状況を理解できる人が何人いるのだろう。
健常者の人に、漢字変換が難しいと伝えたところで、なかなか理解してもらえないかもしれない。
もっとも、視覚障害当事者だって、漢字変換を間違えないように、日々勉強をする必要がある。そうしないと、社会で恥をかくのは自分だからだ。だけど、それには限界があることも事実だ。完璧な文章を作成しようと思えば思うほど、きっと辛くなるはずだ。だって、音声で漢字を確認することには限界があるし、視覚的な力にはやはりかないようがない。
最後に、視覚障害当事者にオススメすることとして、音声入力による文章作成が最も効率的だと思う。実は、この文章も音声によって文章を作成している。つまり私が話したことが、文字として書かれているのだ。音声入力の精度も上がり、iPadの音声入力では、ほとんど漢字変換の間違いがないと言うし、音声入力によって誤字も少ないと言う話だ。だから、効率的に文章書きたいと思うのなら、タイピングよりも、音声で入力した方がスムーズかもしれない。私はこの文章全て、音声入力だけで完了させた。
標準的に音声入力の機能はiPadやiPhoneに備わっているので、それを使った入力は本当に楽だし、すごく時間もかからないので良い。皆さん、よかったらぜひ使ってみてください!ただし、他の人がいる前で、音声入力を使用していると、不思議な人に思われちゃうかもしれません。それでもやってみたいと言う人は、ぜひ他の人がいる前でも実践してみると楽しいかもしれない。
同行援護利用時間をめぐる訴訟が起きていた。
昨日書いた同行援護制度に関する記事だが、調べているとこんなブログを見つけた。点字毎日でも記事になっていたため、真実であろうと思う。
要するに、月50時間、年600時間の同行援護の支給について、もっと柔軟な運用をして、視覚障害者の自立を促進させろというのが訴えの趣旨と理解した。
ブログを書いている筆者はあるアイドルが好きで、そのアイドルのコンサートのために、海外に旅行したいが、海外旅行には視覚的なサポートが必要であった。そこで、同行援護制度を利用しようと考えたのだが、旅行部分を申請するとなるとその月は支給できる50時間を超えてしまう。しかし、ブログの筆者には年間ベースで600時間の支給がなされており、年間ベースだとまだあまりがあったそうだ。
そこで、年間ベースであまっている時間をその旅行に利用したい胸申し出た。ところが、それはできないと言われたとのこと。年間ベースで時間が余っていたとしても、月ベースではオーバーしてしまうため、だめだという主張が役所の意見らしい。
この裁判12月に判決が出るのだが、いったいどうなるのだろうか。
個人的には、月ベースで支給を決めている法制度は、視覚障害者の実態や要望を必ずしも反映していないものになっていると思う。だって、月によっては多く利用する時間があるし、月によってはあまり利用しない時間だってある。だから、年間ベースで利用時間を定めることが合理的な気がしてならない。
以下は原告側が書いているブログ。メクラという差別的表現が使われており、読者の中にも気を悪くする人もいるかもしれないが、興味がある方は目を通していただくと良いかもしれない。
注目されている裁判だけに、ブログの筆者はもう少し表現にも心がけてもらえればよかったのではないかと思う。そうすることによって世論の指示だって広がるように感じる。機会損失は非常にもったいない。
同行援護裁判の最終口頭弁論があった。@大阪地方裁判所 - 獲得された絶望感
https://blog.goo.ne.jp/despair-rp-hope/e/08c9ce65109f047070f5c54962571115
視覚障害者の外出をサポートしてくれる同行援護事業のいろいろ。
スーパーの買い物では、商品の値段や種類が見えないので、サービスカウンターなどに行って、店員さんに買い物のサポートを頼むのが私にとっては当たり前の日常ですが、国の制度として、その買い物をガイドヘルパーさんがサポートしてくれるものがあります。これを同行援護制度と呼んだりします。
これについて、毎日新聞のユニバーサロンというコーナーでは、面白おかしく紹介されていたので掲載します。
https://mainichi.jp/universalon/articles/20181022/org/00m/070/004000c
<同行援護制度を利用するためには>
まずこの制度ですが、黙っていれば自動的に利用できるものではありません。お住いの役所に行って、申請をしなければなりません。sその際に、利用目的や利用時間などを聞かれるので、利用目的や利用時間はあらかじめ検討しておくといいでしょう。
例えば、週に1度買い物に行き、その買い物には1時間程度かかるとするならば、それが1ヶ月だと、4時間。
これに加えて、イベントなどに参加するだいたいの平均時間などを加えて、あらかじめ算出しておきます。
スポーツや余暇を過ごすためにもこの制度は利用できますので、例えば、ジムに毎週3時間程度いくならば、その時間を含めて申請することができます。
<申請時のポイント>
合理的に利用時間と利用目的を説明する必要があります。なぜならば、それを元に役所はその人に即したセルフプランを立てて、会議で吟味するからです。だから、あてずっぽに時間を伝えても申請は通りにくいと思います。
<私の場合>
私は月25時間程度を利用するつもりでしたので、その旨を役所の窓口で伝えました。利用者は、一定時間までは無償でこのガイドヘルパーを利用することができます。私の住んでいる自治体では月34時間です。
なので、私の25時間分は、無性で利用することができます。ただし、交通費などについては負担しなければならない場合もありますので、予め確認しておくと良いかと思います。
このようにして利用する制度ですが、上記の毎日新聞の記事にもあるように、良いヘルパーとそうではないヘルパーがいます。これは、自分と合うかどうかだと思いますので、私にとってはダメなヘルパーであっても、誰かにとっては良いヘルパーなのかもしれません。
私にとっては、即座に私が言っていることを把握して、商品を手際よく探せる人、必要に応じて店員さんに商品売り場まで案内してもらうことをためらわない人がいいなと思っています。ヘルパーによっては、頑張って自分でどうにかしようとする人がいて、そうすると非効率的な時間が過ぎていくケースがあるそうです。
私は買い物にヘルパーさんを同行してもらったことがないので、そこらへんは詳しくはないのですが・・・
<私の買い物方法>
私は店舗に行ったら、よっぽどのことがない限り、その店の店員さんに案内をお願いします。視覚障がい者の中には、触って商品を探し出す逸材もいるようですが、わたしにはそんな能力はないので、いつもお願いしちゃいます。
ただし、お店が忙しいときや、はじめてのお店だと待たされたり、手引きの案内を説明しなきゃいけなかったり、断られたりすることもありますが、そんなことでめげないようにしましょう。不親切だったり、自分の思う通りにいかなかったりすれば、他の店に行けばいいのだから。
ただし、初めから完璧を望むのはちょっと難しいので、何度か訪れるうちに関係性を構築するのが良いかと思います。わたしも学生時代には、近くのスーパーの常連になり、入り口を入ればすぐに店員さんが気づいて、あちらから親切に声をかけてくれました。
<店員さんに頼むのがためらわれる場合>
ネットスーパーを利用すると良いかと思います。私は、近くにスーパーがないので、今はネットスーパーを頻繁に利用しています。ただ、送料がかかるので、ちょっと時間のある時には遠出をしてスーパーで購入するようにしています。