全盲の人を案内するということ。声をかけてくれることのありがたさ。心無い対応をうけるときの悲しさ

街を歩いていたり、店の中に入ったり、電車に乗ったりと、一人で白い杖を持って歩いていると、様々な人に出くわし、時には親切なサポートを、時には心無い扱いを受けることがある。

大半が勇気を出して、声をかけてくれる親切な人ばかりで、本当にそのような人たちには心から感謝しています。

 

全盲者を案内する適切な方法<

ところで、全盲の人と一緒に歩く時には、肩や肘をつかませてあげるといいと思います。後ろから体を押したり、手や杖を引っ張ったりするとすごく怖いです。これは、みなさんが目をつぶった状態で、いきなりそのようなことをされたらどう思うかを考えてみると、すぐにお気づきになるでしょう。

街中では、意外にもこのような案内をする人が多いので、都度「肘をつかませていただいてもよろしいですか?」と尋ねてみることにしています。

 

声がけをどのようにすべきか>

正しい答えはありませんが、肩をかるく叩いてから話しかけたり、目の前に立って声をかけたりすると良いかと思います。全盲者は自分に話しかけられているのかがときどきわからないことがあります。

また、声を出してコミュニケーションをとってくれると嬉しいです。今日もあったのですが、電車で席を譲ってくれようとする時、黙って席を移動する人がいます。また、肩を叩いて、無言で引っ張る人もいます。白い杖をもっている人は、正常なコミュニケーションが声で行える人が大半ですので、ボディーラングエッジやジェスチャーではなく、そして無言のサポートではなく、声に出して案内やサポートをしていただけると嬉しいです。

 

<今日受けた嫌がらせ>

足に杖が当たったみたいで、おじさんが杖を蹴りあげて、何かブツブツ言っていました。そして、挙げ句の果てには、「お前は全く見えねえのか?」という聞いてどうする?というような質問をしてきた人がいました。

 

もしかして、見えないことが原因で、足に杖が当たったり、体に当たったりすることが街中でもあるのかもしれませんが、そこはアンガーマネージメントをしていただけるとありがたいです。こちらも、好きであなたに杖を当てているのではなく、安全に生き抜くために、杖で前を探っているだけなので。

 

こんな毎日を過ごしていると、多少のことではヘコタレナイようになってきます。ただ、罵声や嫌がらせをされたときは、正直すごく悲しい思いになります。トイレで私が迷っているのを気がついているのに、黙っている人。順番に並ぼうと列を探していることに気がついているのに黙っている人。

もし自分がそんなことをされたら、どのように思うでしょうか。自分の子供が、自分の大切な人がそのような目にあっていたら、どのように感じるでしょうか。